セネガルで暮らしながら

アフリカでのささやかな日々の中、ふと思ったことを書いています

本を読む

読書が好きだ。

どのくらい好きかというと、海外移住を考えたとき気がかりに思った唯一のことが、読書環境だったくらい。Kindleも持ってはいるけど、やっぱり紙派の私にとっては、海外で定期的に本が手に入らないことが心配だった。

だから、出国の時にはほかの荷物を減らしに減らして、日本の本棚から厳選したお気に入りと、古本屋で買った気になる本をできる限り持ってきた。数か月たった実感で、このペースでいけば当分持ちそう。よかった。

 

私にとって読書は、過去の友人たちとの会話。気軽に世間話をしたり、愚痴をきいてもらったり、詩で気持ちを伝えあったり。いろいろな人から聞いた思想を、考える材料にしたり、日々の生活に応用させてもらったり。数百年、数千年前の人たちと現代の私が思いを共有できる不思議!

生きた友人は驚くほど少ない私だけど、本の中に大切な親友や気の合う人がいる。友人が生きているかどうかって、思っているほど重要じゃない。

今日はこの人と話したいなーと思ったら、おいしいコーヒーを横において、じっくり語りあう。別の日には、本棚の前に立って思い思いに過去の友人たちの言葉を少しずつ聞きかじる。どちらもこの上ない贅沢だ。

 

読書をしていると、著者が全く別の場所に私を連れて行ってくれる。だから私にとって読書は、外の社会へ出ることと同じくらい大切な、精神・内面世界の旅でもある。人間にとって、外界へ出ること(経験・実践)と内の世界へ潜ること(読書・思索・内省)はどちらも重要で、だからこそ両方大切にしたい。

そういう意味では、日本から離れたこの異文化生活での読書、すごく刺激的だ。世界がより立体的になっていく。

 

外の世界に浸った後は、内に籠って読書をしよう。次は誰と友達になろうか。


f:id:yuki03816:20230910195331j:image

f:id:yuki03816:20230910195326j:image