セネガルで暮らしながら

アフリカでのささやかな日々の中、ふと思ったことを書いています

漂う

流れるような日々、その流れに浮かんでふわふわ漂いながら過ごしている。 人は生まれ、いつか死ぬ。 海外で飲食店をやっていくということ。すべきこと、できることがたくさんあって、油断をすれば手が回らないくらいに立て込むことがある。自分の立場で全体…

最近の出来事といえば

自宅兼職場に、空き巣が入ったことです。 ここはセネガルです。 ・・・・・・・・・・・・・ 何気ない日常のなか、日本ではあまり起こらないことが平然と起こる。平和ボケしていたと反省し、もういちど気を引き締めたところだ。(私は無事だったけれど、同居…

ゆったり

少しだけ立て込んでいた最近、ようやく一息ついた。 仕事で忙しくするのは、精神にとってとてもいい。自分がいきいきするのがわかる。忙殺されるのはお断りだけど、小さくても達成感のあるタスクを定期的に作るのには賛成だ。たまに、ほどよく、がちょうどい…

首都が似合わない

ダカールの雑踏のなかでうわーっとこの感じが押し寄せてくるとき、いつもおかしくてふふっと笑う。首都に住んでいるくせに、つくづく首都が似合わない。 似合わないと思うのは、経済や流行の中心地という意味での“首都的な感じ”。そういうものに疎い私には、…

田中冬二という詩人

「春雨けむる山里」と言う小学生の習字を掲げた小さな駅 私の大好きな詩人のひとり、田中冬二(1894年~1980年)。 この人の作品はどれも、詩ではなくてもはや絵だ。言葉という筆を使った絵画。どうして詩から風景が、においが、風が、感じられるんだろう? …

「祈り」

私の人となりが 木漏れ日の陽の落ちるように 人々を静かにあたためますように 私の在り方が ただそこにある花のように 誰の意識にも止まらない ささやかな風景でありますように 視界の隅にうつるとるにたらない風景、 でも本当の風景でありますように なくて…

過程もやりたい

好きなもの、それのどこが好きなのかをよくよく見てみると、それに付随するものすべてに好きの範囲がかかっている(場合がある)ことに気づく。 例えば、私はクッキーが好き。 もちろん食べることが好きなのだけど、口に入れるところに100パーセントの好きが…

イスラム圏で暮らす

ラマダンが始まった。 イスラム圏で暮らしていることを一番感じる期間…? と思いきや、セネガルでは外国人が少し町を歩く分にはこれといって変化がない。数か月住んでいる私でも、昼の道がいつもより静か?勘違い?くらいなもの。私が働くレストランを含め、…

自分を大切にしている実感

同じような毎日だけれど、やっぱり少しずつ違っている。よく見てみるといろいろな出来事が起きていて、楽しかったり、深く考えさせられたり、成長につながったり。 単調な毎日の単調さを丁寧に味わいながら、心の動きをよくみて、印象深いこともそうでないこ…

求めなければ手に入る

質素な生活で、あらゆる欲がなくなりつつある気がする。時間と心にゆとりのあるシンプルな毎日、気づけば今あるものに満足して、必要以上に欲しなくなっていた。 こういう暮らしで、面白いことに気づいた。”私自身は今に満足して何も求めていないのに、驚く…

最近のお気に入り

日本はそろそろ春の気配が感じられるようになっただろうか。 セネガルは一年で一番涼しい時期の真っ只中、夜だけ少し肌寒い。 変化の大きかった1、2月を乗り越え、暮らしに余裕が戻ってきた。生活習慣、心の動きに気を配れるようになって、自分を大切にで…

本との向き合い方の変化

読書が面白いのは、読了数が増えるにつれ本との向き合い方が変化していくこと。ふとこの自分の変わりように気づき、忘れないようにと数年前からメモを始めた。 メモし始めたのがどんな本をどれだけ読んでいた時期か定かではないけど、少なくとも変化に自覚で…

通貨と感覚

暮らす通貨圏が変わると、自分の生活もそのサイズに合わせて伸縮する。給料の変化や日本での生活規模がどのくらいだったかにもよるのだけど、物価の変化にあわせて生活の感じ方が丸ごと変わるのはおもしろい。その場所の通貨に、自分の価値観がすっぽり包ま…

しなやかな強さ

うれしいことやモヤっとすること、悔しいことや笑えること、日々いろいろなことがあって、相変わらず人間をやっている。 日本にいたときより、新しい人と関わる頻度・密度が増えたので、その分考えさせられることも増えた。楽しい反面、もともと一人が好きな…

沈黙

生活が やっぱりどうしても違う 現地の同世代とはなしていて やっぱり みている世界の差を感じる 生活の規模の差 月2万円弱で生活、勉強、仕送りする彼ら と私の間にある 差 いつでも日本に帰ることができる私 アフリカから出たくても出ることのできない (…

社会は小宇宙にすぎない

「社会から滑り落ちたら終わり」みたいな考え方への疑問。 現代の私たちは、どうしても社会というくくりで物事を見がちだ。どんな学校にいって、どんな会社に入って、どんな家庭をつくって…。 でも、それがすべてではないよね。社会は近年人間が作り出したも…

ウニ採り

週末、近くの海岸でウニを採った。 ウニはセネガルでも食べられていて、生で出てくるレストランもある。その辺の岩場に大量にいるので、無料の採り放題。あいにく小さめだったので実は少なかったけど、新鮮なだけあって美味だった。 処理の仕方があいまいだ…

ミミズなので

自分を動物に例えるとなんだと思います? 私は考えれば考えるほどミミズだと思えてきたので、 そのことについて書きます。 まず、土の中が好き。 土というのはいろいろ言い換えられるたとえですが、静かで心地いい、あたたかくて平穏なところでゆったりして…

2月、最近のこと

2月。砂は多いけれど、25、6℃と引き続き過ごしやすい気候だ。8、9、10、11月のトラウマレベルの暑さを忘れてしまった自分、セネガルの高温多湿の恐ろしさからつかの間の逃避。 不思議なことに、人はしっかり経験したはずの季節をしっかり忘れる。この乾燥し…

好きな詩人

長田弘さんの詩が好きだ。 心にすっと入ってくる詩。数いる詩人の中でも、特に話が合うなあと感じる。考え方やものの見方の”型”が近いんだろう。 私は勝手に、「三人目のおじいちゃん」と呼んでいる。 言葉であたたかく読み手を包み込む、かどのない柔らかい…

治安?

セネガルの治安。 アフリカに引っ越して8カ月、あらためて犯罪が多いなあと思う。日常になりすぎて、もはや意識もしていなかった。 私の周りだけでも、 ・カバンのひったくり(レストラン従業員、日本人)・空き巣(セネガル人友人、日本人)・電子マネーの…

セネガルの国民意識

アフリカ大陸のサッカー大会「アフリカネイションズカップ」が始まった。前回大会優勝国のセネガル、国全体が盛り上がっている。 観戦に備えているのだろうか、セネガルの試合がある日は町がそわそわ、妙な静けさだ。休んでいるのか知らないけど、朝の通勤・…

2000年前とやっていることが変わらない

16日はまだ中旬なのに、17日から一気に後半感がでる。 セネガルにいても1月は「行く」で、あっという間に過ぎていく。忘れないよう、近況などをまとめておく。 目まぐるしい日々だ。職場の人や同居人の構成が変わる時期、私だけはずっと同じところにい…

食べたものメモ

ここ最近写真に撮った食べもの。 誕生日スナック 友人の子供の誕生日会にて。小学校と幼稚園の2人をかわいいお菓子でお祝い。実は私、幼稚園の方の子が生まれたときの命名式にも参加しているので、なんだか成長を見守る親戚のおばさんの気持ちだ。 貝の盛り…

詩集が完成した

出来上がりました。 「何かを創ることは楽しい」と前に書いたけれど、完成して形になったとき、このことが一層身に染みて感じられた。 つくっている最中の充実感もよかった。それと同じくらい、完成したときのあの感覚。詩集を前にしたときなんだか不思議で…

大切な人とやりたいこと

年末、日本から大切な人が来てくれた。 たった数日だったけれど、その分濃い充実した時間を過ごした。 人生って不思議だなあと思う。好きで離れたくない人たちと離れてまでやりたいことや行きたい場所がある。ときどき立ち止まって振り返ると、私は何してい…

砂漠遊び~ロンプール旅行

正月休みを利用して、久しぶりのセネガル国内旅行に行ってきた。 行先はダカールからバスを乗り継いで5時間弱、ロンプールという砂漠の町。 maps.app.goo.gl 長距離移動はダカールDemDikkというバスを利用。目的地近くのケべメルという町まで行って、そこか…

どう生きたいか

年が明けた。 セネガルは年末感がなければ年明け感もない。 1月3日、街はいつもと変わらない風景だ。 一方、日本の年始のニュース。心配な一年のスタートで心が痛む。 新年、これから自分がどう生きたいか考えてみた。 「善く生きる」「自分の世界を充実させ…

風の吹く季節

ハルマッタンの季節になった。 ハルマッタンとは、西アフリカを中心に吹く乾燥した季節風で、サハラ砂漠からたくさんの砂埃を運んでくる。多い日には数百メートル先もぼやけて見えるほどで、少し外を歩くだけで砂が喉に引っかかる。 掃除をしてもしても部屋…

「世間知らず」でいい

別の惑星に住んでいるみたいだ。 セネガルで生活していると、日本の情報に触れる機会がほとんどない。TVや新聞が身近になくなったので、最近のニュースをよく知らないまま過ごす日々だ。 たまに人から聞いたりスマホで見たりしても、時間差が出るのでタイム…