昼間の断水が続いている。
アフリカの生活水のイメージといえば、何時間も歩いて井戸に水を汲みに行って…というものかもしれないが、私の住むセネガル・ダカールは水道が整備されている。
アフリカといっても50か国以上あるので、国や地域、家のレベルによって状況は様々だ。
ただ私の家の場合、水道はあっても時期によって断水が(しょっちゅう)起こる。
最近も、雨季を目前に暑い日が続くからか、水の使用が増える日中は水が止まってしまう。
特に二階のバスルームは、昼から深夜まで毎日のように断水だ。
断水したときはどうする?
水が出る時間帯に、空ボトルを利用してストックを作っておけば大丈夫。風呂などで使うことができる。
トイレはどうする?
今のところ一階の水は昼間も出るので、トイレは一階へ。
万一すべての水が止まってしまったら?
トイレの後ろのタンクをずらし、ためておいた水を入れ、流す。
断水の不安があるので、出かけた先でもトイレのタイプを確認する癖がつくのはアフリカ在住者共通だろうか(トイレは押して流すもの以外に、引っ張るタイプ、ボットンタイプなどがある)。
※トイレの前に、手洗い水道をひねって水が出ているか、ペーパーがあるか確認するのも忘れずに。
この生活、大変に思うだろうか。
実は私の場合、ストレスは全く感じていない。むしろこれを楽しんでいる。
インフラ事情を知ったうえで、進んでここに住んでいるからというのもあるけれど、「ない」という状況におかれたら、人間案外適応できるものである。
水をためておくのも、冬に備えてクルミを集めるリスのようで、なんだか充実した楽しさがある。
(ちなみに、セネガルのおいしいナッツ)
移住してあらためて、自分が生活に何を求めていて、どこまでなら許容できるのかを吟味することの大切さを思う。
やってみたら案外気にならないし、面白いなんてことも多い。
その国の生活や暮らしている自分の心身をよくよく観察して、一番居心地のよい場所を選べたらよい。
私についていえば、断水のために手間が増えることより、心が空っぽで貧しいことのほうが、断然不幸だ。
不便が即不幸、便利が即幸福になるわけではない、としみじみ思っている。
(寒い時はお湯を沸かして風呂に入る。今の時期は水シャワーでちょうどいい。)