友人のセネガル人に、「チェブジェンを作るから家においでよ」と誘われた。
“チェブジェン”とはセネガルの伝統料理で、魚(ジェン)と野菜の炊き込みご飯(チェブは米)だ。数年前に世界無形文化遺産にもなった、みんな大好きこの国を代表する料理。
今回は、4年前から付き合いのある現地の友人が声をかけてくれた。しばらく離れていたけれど、私のことを覚えていてくれて嬉しい。
当日はマルシェで合流し、材料の買い出し。彼女行きつけの店でそれぞれ魚、野菜、米などを買い、ついでに店のおばちゃんたちと世間話をする。
(12人前くらい買って約800円。魚は2匹おまけしてくれた。)
家につき、早速調理開始。下ごしらえは一緒に。切れにくいナイフだし、まな板は使わないので、慣れていない私にはなかなか難しい。
ハーブのペーストを詰めた魚をじっくり揚げる。
一度魚を取り出し、代わりに野菜やスパイス、水を入れ加熱、その上で米を蒸す。
蒸した米を鍋に入れ、炊く。
完成!2時間半ゆっくり料理して、子供たちも待ちきれない様子。
食べるときは、家族全員とご近所さん(この日はガボン人の学生さん)も呼んでみんなで大皿を囲む。これが楽しい。一緒に食事を囲むと、ぐっと距離が縮まる気がする。
日本人の口にもよく合うといわれているチェブジェン、魚のうまみが米にしみ込んでいてやはりおいしい。
食後は“アタヤ”というお茶(ミントを入れた甘い飲み物)でゆったりする。
何杯も入れてくれるのでお腹いっぱいになるまで堪能した。
セネガルのおもてなし精神が好き。すごくウェルカムで至れり尽くせりだけれど、変に気を使う必要がない。
一緒に料理を作って、子供と遊んで、わいわいして、自由。(途中疲れて彼女のベッドで寝てしまったけれど、これもアリ(?)。)
ウチ・ソト文化の差もあるだろうけれど、私にとっては日本よりもセネガルの人の距離感がちょうどいい。
裏表のない感じというか、誰にでも開かれている感じというか。互いにせかせかせず、何事もゆったり進んでいく感じというか。
行きつけのおばちゃんのところで値切りながら買い物をし、家を開いてご近所さんも呼んで食事し、眠たくなったらその辺で寝ていいよ、というのは、現代の日本ではあまり見られない光景だ。
やはり、セネガルが好きだ。
これからもいいところを見つけたい。