セネガルで暮らしながら

アフリカでのささやかな日々の中、ふと思ったことを書いています

セネガルの人々

世界中どの町でも「なにもない」なんてことはなくて、目の前のものをどれだけ丁寧にみるかなんだと思う。

 

日曜の早朝、近所の広場までふらりと散歩し、一休み。

まだ車通りも少なく心地よい静けさの広場には、少し向こうに座っているおばあさんと私の2人だけ。風にのって、おばあさんが口ずさむイスラム教の歌が聞こえる。

昇りたての朝日が差し込む広場の真ん中に、鳩が3羽飛びたった。天国はこんな感じかもしれない、と思った。

 

  • 郵便局で一緒になったフランス人のおじさん

日本へハガキを出そうと郵便局へ行ったときのこと。

旅行者と思われる、バックパックを背負った日焼けしたフランス人のおじさんが、郵便物に宛名を書いていた。窓口の人がちょっと席をはずしたとき、おじさんが首を傾げ私に尋ねた。「今日って何日でしたっけ?」「11日ですよ」「ありがとう。…あれ、今は10月、ですよね?(On est octobre ?)」「そうです!」

別世界から抜け出てきたかのような、不思議な雰囲気の人だった。

 

  • 道路を掃除する女性たち

ゴミだらけの道路を黙々と綺麗にする2人の女性。

セネガルでは、出たゴミをその場に捨てるのがあたりまえ。捨ててあるゴミは、拾いたい人/拾う必要のある人が片づける。

捨てる人がいて、拾う人がいる。後者は、ポイ捨てへの怒りをあらわにしたり、やっていることへの感謝を求めることはない。淡々と、やりたいからやる。

これはこれでうまく回っている。

 

  • 朝の屋台:肉体労働に行く前のお兄さんたち

建設ラッシュのダカール。ざっと近所を見渡すだけでも、建設中の建物が目立つ。工事現場で働く人も多く、必然的に朝の屋台は作業服を着た男性でにぎわう。

サンドイッチの屋台:フライパンで炒められる卵。スパイスのきいた玉ねぎソース。パン工房から朝届いたばかりのバゲット。みんなの手にはネスカフェ入りの小さな紙カップ

ダカールの朝の香りがする。

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